☆妊娠悪阻
私は、3人の子供がいますが、それぞれ、3人とも、妊娠悪阻になってしまいました。
妊娠悪阻とは、吐きづわりが、ひどくなったものです。つわりというものは、妊婦さんにとって、新しい命をお腹の中で育む喜びはあるものの、その喜びがぶっとんでしまうほど、つらかったりしますね。
でも、妊娠悪阻というのは、吐き気がするとか、食べれば少しは治まるとか、すっぱいものが食べたくなるとか、そういう次元ではありません。とにかく、何を食べても、水を飲んでも、そして、何も、しなくても、常に吐くのです
☆悪夢のはじまり
私の場合、まず、あらゆる臭いが嫌になりました。お米を炊く時のにおい、夫の服にしみついたタバコの臭い、さらには、体臭、部屋の臭い、とにかく、あらゆる臭いが気になり、無臭でなければ、気持ち悪くて、気持ち悪くて、我慢できないのです。そして、常に吐き気がし、少し食べたり、飲んだりすれば、すぐに吐き、胃の中に、何もなくなっても(胃酸さへなくなっても)、吐くのです。また、私は、長女が産まれる寸前まで、ヘビースモーカーでしたが、妊娠した途端、吸うのはおろか、ちょっと匂うだけでも、”ぎゃぁ〜あっち、いってくれぇ〜”という状態になってしまいました。おかげで、なんの苦労もなく、タバコをやめることができ、今だに、生理的に受け付けなくなってしまいました。妊娠悪阻に感謝すべきでしょうか(笑)
結局、私が、悪阻から解放された期間は、妊娠6〜8ヶ月の3ヶ月間くらいでした。あとの9、10ヶ月は、今度はお腹が大きくなって、胃が圧迫されはじめたせいか、吐いてばかりの寝たきり生活になってしまったのでした。
妊娠期間中、無性に食べたくなり、しかも、吐かなかったのは「ポテトチップス」と、「爽健美茶」不思議ですよね、その他は、何を食べても、飲んでも吐いたんです。
☆つわりは、個人差がある
新しい命が、宿って、希望に満ちた自分、命をいとおしむ、幸せと安らぎに満ちた気持ちでありたいのに、何で、こんな目にあわなくちゃいけなんだろう?女だけなぜ?妊娠さえしなければ・・・いろんな、否定的な思いが湧いてきて、自己嫌悪に陥ってしまったり、どんなにつらくても、妊娠中ですし、病気ではありませんから、飲む薬もありませんし、ただ、耐えるしかないので、絶望的な気分になったりしました。どんなに苦しくても、つわりだからと、我慢してしまい、なかなか、病院にも行きませんでした。
夫も、男ですから、そんな私の気持ちは分かりません。つらくて、起きれないので、ずっと寝てばかりいました。つわりというのは、個人差があるので、妊娠しても、産まれるぎりぎりまで、ばりばり、働いている女性もいれば、私みたいに、どんなに、気分転換しようとしても、できないくらい、ひどいつわりになって、寝込む女性もいるのです。そんな私を見て、夫は、
”なんで、あなただけ、そうなんだ?妊娠しても、働いている女性だって、たくさんいるのに”
と言われ、随分傷つきました。
まあ、夫も働いて、疲れて家に帰ってくるのに、妻が、料理も洗濯もアイロンがけも、できなくて、ずっと寝てばかりいれば、愚痴も言いたくなりますよね。でも、人は人、自分は自分。みんな同じ身体ではないのですから、個人差があって、当たり前であって、落ち込む必要はないんです。
出産は、当たり前のことですが、女にとっては、人生の一大事なのです。新しい命を生み出すということが、どれだけ、大変で、どれだけ、奇跡的なことでしょうか!夫には、甘えましょう。周りの家族にも、できる限り甘えましょう。
といっても、そんな恵まれた環境にいらっしゃる妊婦さんも、少ないかもしれません。私も、そうでした。ですから、つらい環境で、頑張っていらっしゃる妊婦さんには、ほんとに、心からエールを送りたいのです。どんなに苦しくても、出産後、生まれた我が子と出会う時には、必ず、これまでのつらい時期を全て忘れられるくらいの、喜びと、安らぎと、希望に満ちた、素晴らしい、瞬間に出会えますから!
|